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生成AI利用後におけるDoctor-to-Doctor遠隔コンサルトの内容と役割【医学生・研修医・専攻医の内科学 ことはじめ2026 発表報告】

お役立ちコラム

2026.6.10

生成AI利用後におけるDoctor-to-Doctor遠隔コンサルトの内容と役割【医学生・研修医・専攻医の内科学 ことはじめ2026 発表報告】

4月11日に東京国際フォーラムにて行われた医学生・研修医・専攻医の内科学 ことはじめ2026で弊社リサーチチームメンバーの宮本(東京科学大5年)が「生成AI利用後におけるDoctor-to-Doctor遠隔コンサルトの内容と役割」という題目で口頭発表を行いました。

近年、生成AIの急速な普及により、医学的知見へのアクセスは飛躍的に改善されました。しかし、実臨床における医師間コンサルト(DtoDコンサルト)は依然として重要な役割を担い続けています。これは、AI単独では完結しない高度な臨床判断が存在することを示唆しています。

本研究では、株式会社Mediiが提供する「Medii Eコンサル」において、生成AIによる検索後に実施されたコンサルトの内容を分析し、現代の医療におけるDtoDコンサルトの役割を検討しました。

研究の方法

生成AI検索機能を利用した後に実施されたDtoD遠隔コンサルトのうち、データ欠損を除きランダムに抽出した50症例を対象に後方視的解析を行いました。

・解析期間: 2025年8月 〜 2026年3月

結果1. 利用医師の属性

DtoD遠隔コンサルトを利用した主治医の所属は病院(72%)、クリニック(28%)と多岐にわたり、所属診療科も17診療科に及びました。

特に総合内科からの相談が全体の40%を占め、経験年数に関わらず幅広い層の医師に利用されている実態が明らかとなりました。

結果2. 相談の目的と内容

生成AI検索後のDtoD相談の目的は、個別患者への具体的な対応を検討する「方針相談」(医学的情報に基づき、検査・治療・管理方針など、実臨床で「次に何をするか」を決める相談)が78%と最多であり、「意思決定支援(6%)」(医学的判断だけでは決定できない患者の価値観・社会背景・倫理的要素を含めた相談)を大きく上回りました。

具体的な相談内容では、「治療」に関する相談が60%と最も多く寄せられました。

※母集団:ランダム抽出した50症例(1症例で複数副分類に該当:9件、延べ59件)

結果3. 相談の複雑性

78%を占めた「方針相談」に分類された症例は、一般的な医学的判断で対応可能なものから、複数の臨床要素を統合する必要がある複雑性の高いものまで含まれていました。

また、「意思決定支援」に分類された症例については、そのすべて(100%)が複雑性の高い相談に分類されました。

考察と今後の展望

生成AIがエビデンスへのアクセスや情報整理を担う一方で、個別症例への統合的判断はなお医師間コンサルトが活用されていることがわかりました。生成AI時代のDtoDコンサルトの担う役割は患者背景、治療制約などもふまえた、診療の優先順位づけや臨床判断を支援するためのコミュニケーションであると考えられます。

今後は解析症例数を拡大し、どのような問いがAIで完結しやすく、どのような問いがDoctor-to-Doctorコンサルトとして残るのかを、さらに明らかにしていく必要があります。特に、AI利用後もなお解消されずに残るコンサルト内容は、今後の診療においても人による判断や支援が重要な領域を示している可能性があります。こうした点を明らかにすることは、医師間コンサルトと医療AIの双方の質向上につながると考えています。

Mediiは、医師間コンサルトとAIが相互に補完し合う仕組みを通じて、臨床アウトカムへの貢献を目指してまいります。

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