処方経験のない薬剤や薬剤の使い分けの相談ニーズが6〜7割、Eコンサル利用実態調査から見えた臨床現場のリアル

専門医であっても、疾患のすべてを把握するのは難しい。主治医が診断や治療の不確実性に直面したとき、他の専門医の意見を求めるニーズは高まっています。
Mediiが実施した、医師向け専門医相談サービス「Medii Eコンサル」の利用実態調査では、専門医同士の相談が活発に行われ、特に薬剤選択に関する相談が多いことが明らかになりました。今回の調査結果を通じて、医師が臨床の現場で抱える課題と「Medii Eコンサル」が果たす役割について考察します。
【アンケート概要】
調査方法:オンラインアンケート
実施期間:2025年1月27日〜2月2日
対象:Medii会員医師
回答数:350名
調査内容:「Medii Eコンサル」利用実態
調査結果サマリー
Medii Eコンサル利用医師の約70%が大病院・大学病院に所属
他の医師に相談できる環境にある医師であっても、Medii Eコンサルを活用するニーズが高いことが明らかになりました。専門医間での情報共有が求められていることを示しています。専門医間の相談も活発
自身の専門領域に関しても専門医に相談したいという回答が約60%にのぼり、Medii Eコンサルが非専門医から専門医への相談だけでなく、専門医同士の情報共有プラットフォームとしても活用されているケースが多いことが分かりました。薬剤選択に関する相談ニーズの高さ
約60〜70%の医師が「過去に処方経験がない薬剤」や「複数の処方選択肢がある場合」に、専門医の意見を求めたいと回答。特に希少疾患やオンコロジー領域において、治療選択の最適化が求められています。
集計結果と考察
大病院や大学病院の医師も相談ニーズが高い
🔽アンケート回答医師の所属施設(過去に1回以上実際に相談したことがある医師のみ)

大学病院のような高度な医療機関であっても、すべての専門知見が院内に集まっているとは限らず、解決が難しい症例が存在します。そのため、大学病院の医師であっても、外部の専門医の視点を求める必要があることが示されています。特に、専門分野が細分化された現代の医療においては、院内の意見だけでは不十分なケースが増えており、他施設の専門医の知見を取り入れることで診療の精度を高める動きがあると考えられます。
非専門医から専門医への相談だけでなく、専門医間でも活用
🔽Medii Eコンサルで相談したいと思う疾患の種類

非専門医が専門医に相談するという構図だけでなく、専門医が専門医に相談するという使われ方も多く、専門医間の情報共有プラットフォームの側面も備えていることが分かりました。診療頻度が高い専門領域の疾患でも、ガイドラインの更新や新治療法の登場、個別の患者背景に応じた治療選択の難しさが影響していると言えます。そのため、経験のある疾患であっても専門医の知見を活用し、より確信を持った診療を行いたいと考えている可能性があります。
薬剤選択に関する相談ニーズが大きい
🔽Medii Eコンサルで薬剤の処方について専門医に相談したいこと

「過去に処方経験がない薬剤の処方」(68%)、「複数の処方選択肢がある薬剤の使い分け」(58%)といった結果から、新規薬剤の登場や適応拡大によって、薬剤選択がますます複雑になっていることがうかがえます。
また、「副作用マネジメントが難しい薬剤」(50%)、「薬価が高額な薬剤」(50%)に関する相談ニーズも高く、コストや安全性の観点からも意思決定の難易度が上がっていることが分かります。
Medii Eコンサルを活用した製薬マーケティングの可能性
医師が薬剤選択や治療方針の決定において専門医の意見を求める背景には、薬剤に関する十分な情報がない、または適応症例の判断が難しいことが挙げられます。また、加速度的に進化する医療と、それに比例して増大する医療情報の中で、専門分化が進み、個々の専門医が持つ知識にも偏りが生じるため、医師同士の知見を補完し合うDtoD(Doctor to Doctor)コミュニケーションプラットフォームの活用が、より適切な意思決定を支援する手段となることが示唆されます。
専門医が持つ知見や経験に基づいたアドバイスの共有が、臨床現場での意思決定をサポートする重要な役割を果たします。私たちは、このDtoDコミュニケーションをより活性化し、医療の質向上に貢献するために、製薬企業の皆さまとともに取り組んでいきたいと考えています。
