世界敗血症デーにあわせ、敗血症およびDICの早期認識・早期診断の重要性を啓発
旭化成セラピューティクスとの協業を通じ、専門医へのオンライン症例相談から見えたDIC診療の実態を公開
Mediiは、9月13日の「世界敗血症デー(World Sepsis Day)」にあわせ、旭化成セラピューティクス株式会社(以下「旭化成セラピューティクス」)との協業のもと、敗血症および播種性血管内凝固症候群(Disseminated Intravascular Coagulation:DIC)の早期認識・早期診断の重要性を伝える疾患啓発に取り組みます。

9月13日は「世界敗血症デー」
9月13日は、Global Sepsis Alliance(以下「GSA」)が2012年に創設した「世界敗血症デー」です※1。毎年この日にあわせ、世界各地で敗血症に関する認知向上と適切な診療の普及を目的とした取り組みが実施されています。
敗血症は、感染症に対する体の反応が制御不能となり、生命を脅かす臓器障害が引き起こされる病態です。2021年の1年間に、世界で1億6,600万件の敗血症が発生し、死亡に至る経過に敗血症が関与した患者は2,140万人と報告されています。これは世界の全死亡の約3分の1に相当します※2。
その敗血症の重要な合併症のひとつがDICです。DICは、血液を固める働きと溶かす働きのバランスが崩れることで、多臓器不全や大量出血に至りうる、生命を脅かす病態です。敗血症の経過中には、DICをいかに早期に察知し介入できるかが重要になります。
世界敗血症デーに向けた取り組み
Mediiは、旭化成セラピューティクスと、2026年6月1日より、DICの早期診断および最適な治療を目指す協業プロジェクトを進めています※3。その一環として、Mediiが運営する医師向け専門医相談サービス「Medii Eコンサル」内に「DIC症例相談窓口」を開設し、全国の医師がDICに精通したエキスパート専門医とともに症例を検討できる環境を整えてきました。
この度、GSAが主導する世界敗血症デーの趣旨に賛同し、敗血症とDICの早期認識・早期診断の重要性を伝える疾患啓発を強化し、医師に向けたコンテンツ配信などを展開してまいります。
また、旭化成セラピューティクスは、敗血症診療に関する認知向上および診療課題の把握を目的として「Asahi Kasei敗血症啓発キャンペーン」を実施します。医療従事者向けアンケートの回答件数に応じてGSAへ寄付を行い、世界的な敗血症の疾患啓発活動を支援する取り組みです。Mediiは、本キャンペーンが多くの医師に届くよう後押しします。
専門医へのオンライン症例相談から見えたDIC診療の実態
今回、「Medii Eコンサル」に実際に寄せられたDIC関連の症例相談をもとに、DIC診療の実態を分析・公開します※4。世界敗血症デーにあわせ社会的な認知の向上が進むなか、医療現場側の実態を可視化することも、敗血症とDICをめぐる課題の理解につながると考えています。
・敗血症を背景に、幅広い診療科で生じるDIC相談
相談の背景として最も多く挙げられていたのは、敗血症を含む感染症でした。相談元は17の診療科にわたり、消化器内科、麻酔科、総合内科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、循環器内科など幅広い診療科から相談が寄せられていました。DICが特定の診療科に限らず、さまざまな診療現場で対応を求められていることがうかがえます。一方で、DICを専門的に診療する医師が病院内にいるとは限らず、判断に迷った際に、身近に相談できる相手がいないケースもみられました。
・相反するリスクの間で、難しい治療判断を迫られる臨床現場
また、DICと診断した上で、具体的にどのように治療を進めるかという相談も数多く寄せられています。DICでは、出血を抑える必要がある一方で、血栓ができることも防がなければならず、相反するリスクを見極めながら治療方針を決める必要があります。実際の相談からは「出血傾向と血栓形成が同時に進行する状況で、輸血や抗凝固療法をどのように行うか」や、「高齢患者や原疾患の予後を踏まえ、どこまで積極的な介入ができるか」など、患者一人ひとりの状態を慎重に見極めながら判断を重ねる医師の姿がうかがえました。こうした相談からは、一律の判断基準だけでは対応しきれないDIC診療の難しさと、治療の踏み込みや引き際を模索する医療現場の深い葛藤が浮き彫りになっています。
播種性血管内凝固症候群(DIC)症例相談窓口
Mediiが運営する医師向け専門医相談サービス「Medii Eコンサル」内に開設している無料の症例相談窓口です。
主治医は匿名・チャット形式で相談でき、DICに精通したエキスパート専門医が回答します。オンライン上で多角的な検討ができる環境を提供することで、地域や医療体制の違いを問わず、主治医の意思決定に必要な知見にアクセスできる環境を整備しています。
さらに、本窓口を通じて臨床現場の知見がリアルタイムに共有・蓄積されることで、今後のDIC診療そのものの発展に寄与することを目指しています。
URL:https://x.medii.jp/8c4eab
※本サービスは医師専用で、利用には会員登録が必要です。
※会員登録およびサービスの利用は、すべて無料です。
【相談窓口の中立性・独立性について】
Medii Eコンサルは、主治医とエキスパート専門医をつなぐ医師間コミュニケーション基盤として、Mediiが開発・運営しています。主治医からの相談に対する回答は、各エキスパート専門医の独立した医学的見地に基づくものであり、Mediiおよびその取引先(旭化成セラピューティクスを含む)の意向によって左右されることや、特定の治療法や検査などが不適切に推奨されることはありません。
※1 About/World Sepsis Day(Global Sepsis Alliance):https://www.worldsepsisday.org/about
※2 GBD 2021 Global Sepsis Collaborators. Global, regional, and national sepsis incidence and mortality, 1990–2021: a systematic analysis. The Lancet Global Health 2025; 13(12): e2013–e2026.
※3 2026年5月20日付プレスリリース「旭化成セラピューティクスと播種性血管内凝固症候群の早期診断・治療最適化を目指し協業」
※4 Medii Eコンサルに寄せられたDIC関連の症例相談を分析(集計期間:2026年6月〜7月、件数59件)
